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(旧)木場ハイキング倶楽部              since1996     
by shiba_hike
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芝ハイキング倶楽部改め芝温泉倶楽部への危機からの脱出を図っています。その割には家内手工業的な活動に終始していますが。。      よし、今年はがんばるぞ!?
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谷川岳(最終回)

結局、起きたのは4時半。のろのろと朝飯を食べる。ラーメン、パスタ、パン、お粥とそれぞれ勝手だ。昨夜、6時に山を下りると言っていた小屋番の親父が、もう下りますよ!と言ってきた。まだ5時半だぜ。仕方なくトイレを借りに行く。トイレ使用料は一泊で百円。
テントを撤収し、出発。しかし、昨晩決めたとおり山頂を目指さずに土樽へ下りる。

出発して数分。先頭を行く管理人に異変が。
左膝がいかれてる。過去に3回あった。いずれも下山時のアクシデントだ。古傷の痛みはいき
なりやってくる(厳密には筋力の鍛錬不足だと思うが)。2回は南アルプス、1回はキナバル。そういえば、キナバル登頂前夜に麓の山小屋の階段でD作がすっころんで大怪我し、ひとりで下山したっけ。同じくすっころんだS沼は、肉襦袢のおかげで掠り傷ひとつ負わなかった。
今回は、S沼と管理人が大ブレーキとなってしまった。これで、登りを強行していたら大変な事になっていただろう。管理人の判断に拍手!

前回は雷に追い回されてながら、走るような下山だったため、景色に全く記憶がない。鉄砲水で高巻きした小さな沢を幾つも渡ったが、足止めをくらった「東俣沢出会い」にはなかなかたどり着かない。途中、後ろを振り返ると登山日和の山並みが見えた。悔しいな。
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予想の倍程の道のりを歩き、ようやく東俣沢に出る。この沢では土石流に足止めされ、水が引くまで2時間待たされた記憶だけが鮮明に残っている。でも、本日の沢は実に気持ちの良い、美味しい水が流れる最上の沢だ。
ここで、いきなりD作がズボンを脱いで洗濯を始めた。こんな大休憩は予定にない。全く勝手な男だ。仕方ないのでTシャツの洗濯もさせることにした。
谷川岳(最終回)_f0062906_22341231.jpg

そろそろ広葉樹林帯になったので、例のカップとカラビナで作った熊鈴を鳴らしながら歩く。しかし、皆は昨日のパニックなんてすっかりどこかに行ってしまっている。
下山路をいい加減歩くと工事中の砂防ダムに出た。休憩所らしき所に清水が湧いていた。
「清水トンネルの湧き水」とある。駅でよく売っている大清水(谷川岳の名水)のまさにオリジナル。土樽駅での酒盛りに備えて汲んでいく。酒は行動力の源だ。
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道は舗装路に変わるが延々1時間も続き、ようやく土樽駅に到着。2時の越後湯沢行きまで2時間。駅前に荷を降ろし、日向にテントを干し、残った焼酎と泡盛で軽く乾杯。
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軽くとは言いながら酒は1リットル残っていました。しかし、汗をかいた体は、水分という水分を瞬時に吸収し、あっという間に発散していく。毎度のことながら、この下山直後のけだるい時間がとても美味しい。
駅の目の前は高速道路でうるさいが、低山の呑気な眺めが最高。こんな景色は一日中眺めていたい。一日だけね。
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上越線の下りに乗り、越後湯沢へ。湯沢駅構内の温泉で汗を流し、名物へぎ蕎麦を食べに。
蕎麦屋は観光客で混んでいた。天ぷら、ナメコおろし、板わさを肴に酒を呑み、最後は蕎麦を。へぎ蕎麦とは、つなぎに布海苔を使った蕎麦だ。普通の蕎麦よりもシコシコしている。
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帰りの新幹線車中でT石が、もう谷川岳は一生登れない気がしてきた、と言った。しかし、管理人は来年の夏も来ようと思う。登りも下りもロープウェイを使うのだが。
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お疲れさまでした。山頂は踏めなかったけれど、アクシデントの多い登山は記憶に残ります。キナバルのD作のように(笑)。
by shiba_hike | 2006-08-29 22:37
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